TikTok発の謎ミーム「イタリアンブレインロット(Italian Brainrot)」がZ世代の間で話題沸騰中!
AIが生み出すシュールな“動物×モノ”キャラに、イタリア語風の響きがおもしろすぎてクセになる。
SNSで拡散中の中毒性ある映像文化、その魅力の秘密に迫ります。
イタリアンブレインロットとは?
「イタリアン・ブレイン・ロット(Italian Brainrot)」は、2025年ごろからTikTokなどで急速に拡がったインターネットミームで、奇抜な“動物×モノ”合成キャラに、イタリア語風のユーモラスな名前をつけた動画や画像が特徴です。
たとえば、爆撃機とワニを融合させた「ボンバルディロ・クロコディロ」や、サメにスニーカーを履かせた「トララレロ・トラララ」など、中毒性の高いシュールなビジュアルがSNSでウケています 。
このミームは「Brainrot(脳腐れ)」という、無意味で中毒性あるコンテンツに長時間触れると“脳が腐るような”状態を表すスラングに由来します。
そこに「Italian(イタリア風)」の要素が加わったことで、ナンセンスかつ耳に残るリズム感が人気の要因です 。
発祥は2025年1月頃、TikTokに投稿された投稿がきっかけとされますが、はっきりした起源は不明です。
ただ、AIによるキャラクター生成と、架空の設定を楽しむ風潮は、2020年初頭から徐々に広がっていたとの分析もあります 。
代表的なキャラを紹介
・ボンバルディロ・クロコディロ(爆撃機×ワニ)
・トララレロ・トラララ(サメ×ナイキスニーカー)
・トリッピ・トロッピ(猫×エビ)
・チンパンジーニ・バナナニーニ(チンパンジー×バナナ)
・バレリーナ・カプチーナ(バレリーナ×コーヒーカップ)
・ブルブル・パタピム(テングザル×木)
・ブルバロニ・ルリロリ(カピバラ×ココナッツ)
・トゥントゥントゥンサフール(木製太鼓の擬人化)
制作の主体は特定の公式ではなく、SNS上のクリエイターや若いユーザーたち。
AI画像生成ツール(Midjourney、DALL·Eなど)や動画編集アプリを駆使して、自作キャラを投稿し、再生数が数百万回に達することも珍しくありません 。
一方で、教育現場や保護者の中には、“授業中に集中できなくなる”“政治や宗教的な表現が含まれるキャラもある”などの懸念も出ており、禁止論も浮上しているケースもあります 。
さらに、ファンによる創作=集合体的カルチャーとして拡張し、NFTやミームコイン、トレーディングカード、Roblox内のゲームとして商業展開される動きもあり、単なるミームを超えた文化現象になってきています。
なんでこんなに人気なの?
イタリアンブレインロットが人気を博している背景には、いくつかの理由があります。
まず、AI技術の進化により、誰でも手軽に奇抜で創造的なキャラクターを生成できるようになった点です。
不条理なビジュアルは視覚的インパクトがあり、短時間で強い印象を与えます 。
次に、ナンセンスかつリズミカルな言葉の遊び(イタリア語風の韻を踏んだ名前)が、記憶に残りやすく、音として楽しめる、まるで呪文のような魅力があります。
音の気持ちよさを楽しむ感性が特に子どもや若者に刺さっています。
そして、ユーザー参加型の創作文化も大きな要因です。
誰もがキャラクターを作って投稿し、Tierリストやファンアートを楽しむことで「みんなで作り上げる」感覚が生まれます。
この共有体験が、ミームをコミュニティ文化にまで押し上げています 。
さらに、**禁止や批判が逆に話題を呼ぶ“逆張り効果”**も働いており、子どもたちの“禁止されたものへの興味”がさらなる拡散を加速させています 。
最後に、「意味のないこと自体が価値となる」時代を象徴している点も見過ごせません。
情報過多の現代では、“意味よりもバズるかどうか”“楽しさかどうか”が重視され、このミームはまさにその傾向を体現しているのです。
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— 山下書店 大塚店 (@yamashitaotsuka) August 16, 2025
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まとめ
こうして見ていくと、イタリアンブレインロットは単なる流行ミームではなく、AI技術と若者文化が融合した新しい創作ムーブメントです。
シュールなビジュアルと音の快感、中毒性によって、“意味”を超えた快楽がSNSで共有され、世界中で熱狂を集めています。
そして、禁止や批判さえも拡散を加速させる逆張りの面白さも抱えながら、NFTやグッズ展開など商業化の展開にもつながっています。
意味を求めず、無意味さそのものを楽しむ時代の潮流。
このイタリアンブレインロットという奇妙な文化現象は、まさに“ポスト意味社会”の象徴であり、これからもユーモアと創作の自由を広げ続ける存在となるでしょう。